| 建築設計:その2 【建築設計事務所は何が出来るのか?】 |
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建築設計事務所が出来る事とは・・・一般の人と比べる建築設計に関わる時間は長いという事により適格なアドバイスが出来る? この建築設計の業務範囲も色々と広い分野である事から、色々な業種の建築設計事務所があります。 本来、設計の仕事は、最初から最後まで一貫して一人の建築家によって行なわれるのが理想です。しかし、いくら有能な建築家でも、設計から竣工まで何もかも一人で業務を行なうのは不可能です。画家や彫刻家も制作に助手を使う様に、建築家も設計事務所という組織をつくり、業務を分担して、それぞれのスペシャリストを養成して能率向上を図っています。また、そのスペシャリストが独立して、その業務専門の設計事務所ができています。 ![]() 例を上げると次の通りです。 ● 構造設計事務所 :建物の構造設計 ● 設備設計事務所 :建物の設備設計 ● 積 算 事 務 所 :建物の予算・数量算出 ● 工事監理事務所 :工事の管理 ● 代 願 事 務 所 :諸官庁へ建物の代理申請 ● インテリア設計事務所:室内装飾の設計 ● 造園設計事務所 :内外部造園の設計 以上のほかに、透視図や模型を作成する専門家もおります。しかし、必ず統合的な見地から判断し、デザインをまとめる立場の人がいなければ、良いデザインはうまれません。 また、建物の種別によって、それは専門としている設計事務所もあります。店舗などの商業建築専門、学校などの教育施設専門、病院などの医療施設専門という様に、建築主の要望に答えます。 こういった様に、全てに長けている建築事務所が存在すれば、ベストなのかもしれませんが、得意不得意な分野は確かにあります。住宅ジャンルに関しては、一般の方達には身近存在である建物であっても、同じであろうと思っていた建築事務所でも、当然、技量の差はあります。 |
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| 専門家の得意技 (プロのプロたるゆえん?) |
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どんな種類の建物でも、どんなに条件の悪い敷地でも、どんな予算が少なくても、それなりにうまくこなすのが、プロのプロたるゆえんです。 しかし、俗に「はまり役」という言葉があります。われわれの身近にいる大工さんや左官屋さんの様な職人達の中にも「名人芸」といわれるほどの腕の持ち主がいます。建築家の場合でも、何でもできますというものの、内心この種の建物の設計なら絶対自信がああるというものを持っています。これは、住宅の設計が好きで日頃から研究してアイデアを蓄えている場合や、たまたま病院建築を設計する機会が多く、その習練の蓄積が自信となって、得意分野になる場合があります。 |
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| ピンからキリまで (質の低下を招いている!!) |
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建築士事務所という名前は、建築士法という法律上の設計事務所の呼び名ですが、建築士事務所は国家試験のよる建築士の資格を有する者が管理建築士に登録さえすれば、誰でもいつでも開設できるのです。二級建築士の資格を持つ大工さんは、二級建築士事務所を、大学を出て三年で一級建築士の資格を取れば、一級建築士事務所を開設できます。また、設計管理を専業としている兼業事務所も、また申請手続を代行する代願事務所も、全て建築士事務所です。 設計事務所の実態というのは、一般的にはなかなかつかにみくい様ですが、一口に設計事務所といっても、千差万別だということです。所員1000人を越す大規模事務所もあれば、一人でアパートの一室でやっている事務所もあります。大規模の建物の設計には、確かにたくさんのスタッフが必要かもしれませんが、人数が多くなれば仕事もたくさん取らなければならないし、組織が大きくなれば個性がつぶされるといった弊害も生じます。また、建築の設計の仕事は個人的なものだとはいえ、一人では能率よく動くことができません。やはり、仕事の規模や量にあった設計事務所の組織が必要になるかと思います。 そして何より大切なことは、名前だけの設計事務所ではなく、十分な知識と経験を持ち、建築家としての職能を果たせる能力がなければ、真の設計事務所とはいえないと思います。 |
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| 建設業の設計部 (「技術者の良心」?) |
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設計事務所の人も、工務店の設計する人も、どちらも一級建築士で設計ができる。これはどう違うのか? 設計事務所に頼むと設計料がいるが、工務店なら設計はタダ。もしとられても実費程度の安い金額ですむ。同じ敷地に同じものをつくるのに、不思議に思われますが、次のようにお答えしたら納得していただけるかと思います。 もし、会社で大きな仕事を受けるとき、材料も仕様も製造の方法も任せられ、こんな製品をこしらえてくれと言われたら、予算が無茶なものでない限り、良いものをつくり、損をしないように考えるでしょう。設計図や見積書が必要でも、その製造経費の一部として計上するぐらいで考えるでしょう。企業ですから、余程のことがない限り損を覚悟でやるなど考えられません。 同様に、工務店は本来、工事をするとき、設計も見積も全て包括し、グロスでものを考えます。全体で利益が出ればよいという考えです。もし、利益が出ないと判断すれば、仕様や工法を変更して損を少なくしようとします。このとき、工務店の設計部の建築士はどうするか。仮に、変更して質を低下させるのは許さないと「技術者の良心」を持ち出し抗議したとしても、組織の一員として給料をもらっている立場ですから、結局は、仕様や工法を微妙な言い回しや表現で変更する事に手を貸さざるを得ないことになります。 このように考えると、設計事務所の建築士は、逆に制約を受けない自由な立場にあり、適正な技術的判断をして、自由な発想をもとにした高度な設計と品質や施工の監理を行うことにより、予算内工事、三割増しとか三倍ともいわれる追加工事費の適正な査定をして、建築主の意図するものの品質を高め、適正な価格で所期の目的を達成する役割を引き受けるのです。 建築主の利益擁護を考えるとき、どちらを選ぶのが賢明かは、貴方の判断しだいだと思います。 |
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| 損か得か (ノイローゼ・・・!) |
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建築に関することでは、金銭、品質、精神的な得矢がその代表になると思います。それぞれについて比較してみます。 まず金銭的なことでは、設計事務所を使ったら設計料や監理料が必要で、出費が多くなるので損ということになります。ところが、設計図に基づいて積算し、見積されたものを技術的に検討して適正な価格が査定された結果、設計事務所に依頼せずに設計施工の時の見積金額を鵜呑みにした場合と比べて安くなったら、その分は得ということになります。この安くなった金額が設計料や監理料を上まわったときは、設計事務所にタダで仕事をしてもらい、その上配当金までもらったことになります。たとえそこまでいかなくても、金銭的には損得トントン程度と考えたらいいでしょう。 品質では明らかに得になります。設計には図面の表示だけでなく、仕様書で材料に必要な性質、寸法、特性、形状まで詳しく指定していますので、素人の施主が、こんなのあんなので示した程度では、すべての品質について、見積と契約通りのものであることを確認することはできないと思います。 加えて精神的なもの、安心感や満足感、信頼感、施主としての優越感などすべてが得ではないでしょうか。施工業者の優秀な技術をフルに引出し、設計図書に従って施工される様、十分に専門の建築士が監理をしているので安心できます。また希望や要求を十分に反映した設計を基にしていますから不足をいうことがありません。品質や色彩についても厳しいチェックがされていますので出来あがったものに満足できます。 施主の言う事だからみんな仕方なく聞きますが、後で施主の言った変更や追加工事が費用として請求され、言った、言わない、払え、払わぬのトラブルに発展し、金銭的には益々の損、あげくの果てにノイローゼなどということになり、精神的には多大の損ということになるケースが多いのです。 ![]() その点、設計事務所を使えば、変更したいときも合理的に処理し、不用の出費を押さえる助言は元より、変更や追加の見積や請求の査定も完全にするわけですから、施主として現場で遇され、良い建物ができれば近隣に対しても優越感を同時に満足でき、金銭、品質、精神面の三つともが満たされる状態となり、すべてが得になるのではないでしょうか。 |
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| 良い事務所・・悪い事務所・・ (建築紛争審査会か裁判所のご厄介!) |
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自分の思う通りの建物を得たいと考えるとき、計画の初めから、それに一番適した設計のできる設計事務所に頼むことが最良の方法であることは、誰にでもある程度は認知されていると思います。 ところが、選択を誤り、知合いであるというだけの安易な関係に頼り、文字通り 「お門違い」のところに無理なことを頼んでしまうことがしばしばあります。設計事務所の方でも、何となく言いそびれて断ることができず、経験の薄い分野のことに手を染めて苦労する結果となり、よくて骨折り損のくたびれもうけ、悪くすると今までの友好関係が壊れてしまうことになります。 これを悪い事務所というには、ちょっと問題があるかと思われますが、やはり専門でない分野の時には依頼者に了解を求めて、専門の分野の人や別の事務所を紹介するなり、あるいは共同で作業するのが良い事務所といえましょう。 ![]() 良い設計事務所というのは、必ずしも大規模な事務所を指すのではなく、建築設計に対するしっかりした思想や哲学をもち、十分な研究と考察を行い、建てる目的や周辺環境に合った質の高い建物を創り出すことの能力を持ち合わせていれば、小規模な組織の設計事務所でも良い設計事務所と評価すべきことになると思います。 悪い設計事務所は、売名のため、奇をてらうものを平気でつくり(これは建築主の希望のあることで一概に言えませんんが・・)、儲からなければ手抜きをし、一括して下請けに出し、図面に目も通さない、では良いものが出来る訳がありません。悪い設計事務所に頼めば一生の不作、金をドブへ捨てるようなものです。最後はおさまらず、建築紛争審査会か裁判所のご厄介にということになります。良い設計事務所は、ならなんらかの形で正しい評価を受けているはずです。 |
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| 秘密保持 (口では秘密は守ると言いながら・・・) |
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設計事務所は、いろいろな設計をする上で、かなり深いところまでプライバシーや企業の秘密の部分に入りこむことになりますが、秘密保持の義務は固く守られているのが普通です。ところが、資料の整理や扱いがずさんだと、口では秘密は守ると言いながら、知らないうちに漏れていることになります。設計事務所というところは多くの人が出入りしますので、なおさら注意が必要です。きちっとした整理や整頓・保管のできない事務所は、避ける方が安全だと思います。 しかし、設計図はある時点を境にして、半分はオープンにしたと考えねばなりません。見積に出すと、各業者間を往復し、いくら秘密に、と言っても漏れる要素の方が多いからです。このことを逆手にとって、設計から施工まで当社で一貫してやれば秘密は絶対漏れません、という建設業者もありますが、一理ありそうに見えて、なかなかそうではないのが現実です。 要は、仕事に関することをどこででも自慢気に話したり、守るべきことを守らなかったり、設計図や資料をずさんに扱うおそれのある人や事務所は、敬遠した方が間違いないと思います。秘密の漏れる場所や状況は、いたるところにあります。ゴルフのラウンド中、酒の席、同窓生やグループの集まり、時には家族や親戚、同業者の集まりなどいろいろだと思います。 |
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